4   夕暮れの駅にて S58.1.27

発車ベルが鳴っている
窓の外、駅の人混み目に映してた
閉まりかけたドアのガラスに映る
慌てて飛び乗るあなたの姿
微笑みかけたのは
憂いの似合う年上の女性
少し大人びたあなたの姿
ガラスに映して見つめてる
背中合わせのあなたと私
こんな近くにいても
もう言葉を交わすことさえないの

あの春間近い校庭で
私の隣で得意げに未来を語るひとがいた
卒業していくあなたを引き止める理由は何もない
ただ元気でと それっきり
今私の目に映るのは
少し大人びたあなたの姿
いつかこんな日が来ることわかってた
背中合わせのあなたと私
時のせいにしてるんじゃない
 
だけどふたりが愛し合った日々を
記憶の底に埋めてしまう程
冷たい人じゃなかった
背中合わせのあなたと私
時のせいにしてるんじゃない